用語説明

アスペルガー症候群

自閉症スペクトラム障害の一つとして分別され、いわゆる「社会性の欠如」「コミュニケーション能力の欠如」「想像性の欠如」といった三つ組の障害が具体例として出される。

知的障害がみられない発達障害の一種で、「高機能自閉症」と同義で用いられることもあったが、最近では別々に分けた概念として扱っている。幼児期に最もよくその徴候が現れるが、成長につれてその症状は薄れていくことが多い。

聴覚や視覚などの感覚が過敏となることもあり、そのために日常生活や就労においての工夫が必要となる。日常生活のストレスなどにより、二次障害が発生する恐れもあるので、福祉的かつ医学的配慮も必要である。

自閉症

発達障害の一つ。自閉性障害とも表記される。自閉症という概念を世界で初めて紹介したのが、レオ・カナー博士で、11人の子供の症例に知的障害とは異なる特徴を示して命名した。現在では、何らかの要因で脳に障害が起こったものとみなされている。

呼称としては、古典的自閉症やカナー型自閉症と呼ぶこともある。

特徴

大きく分けて、3つの大きな特徴がみられる。

社会性の発達の障害(大声で騒いだり走り回りして静かにできない)

コミュニケーション障害(他人のものを勝手に取ったりする・自分のものを取られると烈火の如く怒る)

想像力の障害とそれに基づく行動の障害(相手が何を考えているか、という事自体に考えが及ばない)

知的障害を伴うことが多いが、伴わない場合もある。(その場合を特に高機能自閉症と呼ぶ)

本症は基本的に生まれつきの障害であり、育て方に原因があるものではない。しかし「自閉」+「症」という字面のせいか、しばしば他の精神的症状(虐待による感情の鬱屈など)と誤解されやすい。この事が、当事者である親と世間との理解のギャップを産む要因となっているという指摘もある。

広汎性発達障がい

知的障害を伴う自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群・レット症候群・小児期崩壊性障害などを包括した発達障害の総称。

対人的な反応に障害があって場面に即した適切な行動が取れない、言語・コミュニケーション障害がある、想像力障害があり興味や活動が限定的で強いこだわりがある、反復的な行動(常同行動)を取る、などの特徴をもつ。 

アスペルガー症候群や、知的障害の見られない広汎性発達障害(IQ70以上とされている)を、高機能広汎性発達障害という。

TEACCHプログラム

TEACCHとは「自閉症及び関連するコミュニケーション障害の子どものための治療と教育(Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped CHildren)」のそれぞれの頭文字をとった造語

 

TEACCHプログラムの目的・方法

 TEACCHとは「自閉症やその周辺の発達障害を持つ児者に対する生涯にわたる包括的な援助システム」です。学習や生活する術を支援する治療教育法です。

 着替えや入浴などの家庭での生活習慣から、勉強や作業、趣味や余暇活動に至るまで、教育的な援助をし、社会での適応を目指していきます。

 TEACCHの方法と目的は、まず弱点を補うように環境を整えます。児者の適応性を上げる事によって、様々な技能を向上させる事を目指します。その結果、生活の困難を克服し安定して暮らせるような生活術を身に付けていきます。

 その為に、まず「生活習慣を体で覚える」事を重視します。そこで以下の6つの点があげられています。

 

○コミュニケーション…言葉を覚えるのが難しい場合は、カードや身振りで意思表示する方法で覚えていきます。

○時間…スケジュールや時計の見方、課題の所要時間を理解する。時間の感覚を身に付ける。

○遊び…自由時間を上手く過ごす。余暇活動の喜びを見つける。

○日常生活…着替えやトイレ、入浴など、身の回りの事が一人でできるように練習する。

○勉強・作業…将来の仕事に結びつくような作業を覚えたり、言葉や計算を学んだりする。

○社会性…場面に応じた行動を可能にする。外出先での不適応をなくしていく。

 

行動療法

問題行動,不適応行動,病的行動などといわれるものの発生と持続の姿を学習心理学の立場からとらえ,それらを学習理論にもとづく技法によって適応的に治療改善させようとする心理治療の方法の総称。これは,20世紀初頭から研究報告の上では条件反射療法(技法),学習療法,条件づけ療法(技法),補強療法,オペラント条件づけ技法などと記載されてきたものを包括する。こうした各種の名称はそれが基礎とした学習理論の違いから発している。

PECS

PECS(Picture Exchange Communication System:絵カード交換式コミュニケーションシステム)とは、自閉症やその他のコミュニケーション障がいを持つ子どもから成人の方に、コミュニケーションを自発するように教えるための絵カードを使ったユニークな代替コミュニケーション方法です。

PECSでは、要求を充足してくれる先生と欲しいアイテムの絵カードを交換することを対象者に教え始めます。トレーニング手順は、行動分析学者のB.F. スキナーの業績に基づき、ごほうび(好子)のシステムや手助け(プロンプト)を用いて指導を行います。そのような指導を通して絵カードを手渡して物を要求することやシンボルを弁別すること、シンボルを組み合わせて簡単な文を作ることを教えていきます。最も進んだ段階の指導では、コメントや質問に応答することも教えます。このような指導によって子どもから成人の方までもが自発的にコミュニケーションをとることができ、PECSを早くから使っている幼児の多くが発語も発達させているケースもあります。

PECSの概略

フェイズ Ⅰ

とても欲しいアイテムに対して1枚の絵カードを交換することからスタートし、コミュニケーションを自発することを生徒に教えます。

フェイズ Ⅱ

絵カードを自分で探しに行ったり、相手のところまで絵カードを持っていくといったことを通して、コミュニケーションの相手に持続的に働きかけることを教えます。

フェイズ Ⅲ

絵カードを弁別し、欲しいアイテムと一致した絵カードを選ぶように教えます。

フェイズ IV

「_____ください」という文を構成し、文章で要求することを教えます。

フェイズ V

「何がほしいの?」という先生の質問に応答することを教えます。

フェイズ VI

質問に答える形で、周囲の物事について自発的にコメントすることを教えます。

 

語彙を広げる

要求の範囲内で色、形、大きさのような属性語の使用を教えます。


 

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